乳がん細胞をほぼ100%死滅させる治療法、マウス実験で成功。副作用も最小限。米国イリノイ大学が発表
乳がん細胞をほぼ100%死滅させる治療法、マウス実験で成功。副作用も最小限。米国イリノイ大学が発表
藤井咲希
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「世界の歴史クイズ」は、楽しく学びながら人類の歩みをたどることができるブログです。古代から現代まで、各時代や地域で起こった出来事をクイズ形式で紹介し、読む人が自然に歴史の知識を深められるよう工夫しています。例えば、古代エジプトの王の名前、中世ヨーロッパの戦争、近代の発明や革命など、幅広いテーマを取り上げています。単なる知識の暗記ではなく、クイズに挑戦することで「なぜその出来事が起こったのか」「その出来事が現在にどうつながっているのか」といった視点を持つきっかけになります。また、難易度も初級から上級まで用意しており、歴史初心者から愛好家まで楽しめる内容です。さらに、各クイズには解説を添え、背景や豆知識を交えることで、歴史がより身近で立体的に感じられるよう配慮しています。歴史を学ぶことは、未来を理解するためのヒントにもなります。このブログを通じて、クイズを楽しみながら世界の文化と出来事をめぐる知的な旅に出かけてみませんか。
近年、世界的に増えている乳がんの罹患率。日本は欧米に比べて少ないとされてきたが、年々増加傾向にあり、今では女性がかかる割合が最も多いがんになっている。 そんな乳がんに打ち勝てると期待される治療法を先月21日、米国イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究チームが学術誌『Science Translational Medicine』にて発表した。
研究チームがマウスに新たな化合物「ErSO」を投与したところ、乳がん細胞および脳、肺、肝臓、骨などへの転移したがん細胞を含めて95~100%死滅。さらに、大きな腫瘍も検出できないサイズにまで急速に縮小させることに成功した。 乳がん細胞の多くは女性ホルモンのエストロゲンの影響を受けて成長するため、現在の治療法のひとつであるホルモン療法では、患者の体内のエストロゲンの産出を抑制したり、エストロゲンとエストロゲン受容体の結合を邪魔したりすることで、乳がん細胞の増殖を抑える手法を取っている。しかし、エストロゲンがなくなっても乳がん細胞はさまざまな変異を起こすため、治療が非常に難しくなるという。 今回の研究で使用した化合物「ErSO」は、エストロゲン受容体と結合することでがん細胞を急速に成長させようとし、同時にストレスからがん細胞を保護するa-UPR経路も反応。このa-UPR経路を過剰に活性化させることで、がん細胞を効率よく死滅させるという新しいアプローチを取った。副作用も最小限に抑えることが可能だ。 また「ErSO」の投与後、少量のがん細胞が生き残り、数カ月掛けて腫瘍が再生したとしても、「ErSO」の再投与で効果を上げることができるとしている。
研究チームは、「ErSO」が攻撃的な乳がんの進行を食い止め、さらに乳がん細胞を破壊する新たな研究の糸口となり、転移にも対抗できる新しい抗がん剤を開発できる可能性があると期待している。『Interesting Engineering』によると、今後エストロゲン受容体のがんに対する人での臨床試験を、ドイツの製薬大手のバイエル社と進めているという。 この新薬によって乳がん治療が大きく前進し、将来的に多くの患者が救われることは間違いないだろう。こうした医療の進歩で、一日も早く「がんは100%治る病」になってほしいと願う。
藤井咲希
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